心積りノート考え方・書き方編
26/64

心身の機能・活動26時間経過1-3.壮健まだまだ元気自立〜自立揺らぐ4.脆弱5.要支援〜軽度の介助6.中度の介助7.全介助8.全介助&老衰* 上の図中で、心身の機能が落ちていく様子をグラフに描いていますが、これは実証データに基づくものではなく、老いの進み方について私たちが持っているイメージを表したものです。実情については次を参照:「健康度(≒自立度)の変化パターン:全国高齢者20年の追跡調査(N=5715)」(⇒p61 文献8 秋山弘子2010)。老いの進み方スケール:自立ー介助の程度しています。認知症をどう考慮するか認知症によって弱っていく面は考慮に入っていません。しかし、私たちが老いていくプロセスを見通して心積りする際には、認知症になる可能性も考えなければと思う方は多いと思います。では、どのように考えたらよいでしょうか。老いの進み方:自立ー介助の程度前頁までに紹介した「臨床フレイル・スケール」は、身体が弱っていく面に主に注目した尺度です。同スケールは24-25頁の各段階の説明から分かるように、身体が弱っていく程度を、結果として周囲からの援助がどのくらい必要かによって測っています。そこで、本冊子では臨床フレイル・スケールをベースにして、一般市民が心積りする際にイメージを浮かべ易いように、各段階を自立―介助の程度によって名付けて、自分や家族の老いの程度を区別するために使うことにしましょう。以下ではこれを「老いの進み方:自立ー介助の程度」と呼ぶことにします。次の図で、各段階についている数字は、臨床フレイル・スケール(24-25頁)の各段階の数字に対応以上の限りでは、《臨床フレイル・スケール》には、したがって《老いの進み方:自立-介助の程度》 にも、認知症といっても、いろいろな程度があります。また、一口に「認知症」と言っても、原因となる疾患は数多く知られており、症状も異なります。専門家ではない私たちの多くは、そうしたすべての場合について考えるのは難しいと感じるでしょう。そこで、認知症の程度についても、周囲からの援助がどれ

元のページ  ../index.html#26

このブックを見る