●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●41【事例4】【事例5】【事例6】山下さんは、「脳梗塞の後遺症で嚥下機能が麻痺していますが、やがて回復する可能性があります」と言われました。認知症もないし、飲み込みの問題以外は、まだかくしゃくとしています。➡ 山下さんの選択 自分で選んで、胃ろうを造設して、元気に生活を続けています。川辺さんは 上の山辺さんとほぼ同じ状況で、同じことを言われました。➡ 川辺さんの選択 「カクシャクとしているといっても、年齢には勝てない。だんだん衰えていることは分かってる。口から食べられなくなったのも、その流れの中でおきたこと。だから、人工栄養は要らないよ」と言って、ごく少量、口から食べたり、飲んだりできる範囲で水分・栄養を摂るだけですませました。野中さんは、自分では寝たり起きたりができません。認知症も進んでいて、息子、娘のことも分らなくなっています。誤嚥を繰り返すようになり、診察した医師から次の説明がありました。「嚥下機能が回復することは難しいでしょうね。でも、胃ろうを作って人工栄養にすれば、まだしばらくは生きることができます。こういう状態で、2年くらい生きる人も結構いますよ。人工的に栄養を補給しないで、水分だけの補給だと、予後は1ヵ月半くらいでしょう」と言われました。➡ 野中さんのご家族の選択 家族は胃ろうを選びました。周りのことが分らないようですし、楽しい・悲しいということもないようですが、生き続けることができています。
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