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人工呼吸選択意思決定ノート

このノートの流れ > STEP3 考えるための情報収集 > 考えるポイント1-1 TLcSになっても呼吸器をつけ続ける?
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考えるための情報収集

つけた人工呼吸器をつけ続けるか、外すか?

ここまで、呼吸器をつけるかどうかについて検討してきた内容を前提にして、今度はつけた呼吸器を外すかどうかを検討していきます。すでにつけている呼吸器を外すかどうかをお考えの方も、「人工呼吸器をつける?つけない?」を復習してから次にお進みください。

 

TLcS(伝えたいことや表現したいことがまったく伝えられず、回復の見込みがない状態)になっても、呼吸器をつけ続ければ、生き続けることができる。でも、もし呼吸器を外せば、そこで人生は終わりに。

 

誰かに伝えたいことがまったく伝えられない、自分をまったく表現できなくなったら、いったいどうやって人間らしく日々を過ごせばいい?確かに、まわりから情報は伝わってくるだろうけど、それに応えることもできず、何も表現できないなら、まわりにたくさん人がいても孤独になってしまう。私だったらやっていけない。そんな日々を想像するだけで怖い。

 

それなのに、生き続けよ、とばかりに呼吸器を外してくれないの?それって精神的な虐待じゃないか。生きたままの虐待は、ひと思いに死ぬよりも、よほど辛いよ。

 

今、意思疎通ができている状態で、将来のTLcSを想像しているわけだから、怖くて当然だと思う。でも、こういう考え方もあるよ。

 
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